正座(静座)速歩


正反撞とも言いますが、これが難敵です。 ほんの少しでも上達しようとすると、いかに”座る”かが大きな壁
になって来ます。 座れなければ馬のコントロールはおろか脚の操作など及びもつきません。 ”座る事”は
基本中の基本であると共に乗馬、馬術を続けて行く上での永遠のテーマとも言える事です。

とは言っても、この“正反撞“、座れ座れと言われたってなかなか座れるものではありません。 一生懸命に
座ろうとしてもオシリはドンドン跳ねちゃうし・・・ってことになる訳ですよね?

いつも部班で練習する事にはかなりの無理があると思われます。 “座る“ことの練習で欠かせないのは
やはり調馬索による練習です。 しかも反撞の少ない馬で何鞍も・・・

ってね、普通はこういう風に書いて行く訳ですが、なんと言ったって皆さんがそういうことが出来る環境に
あるとは限らないし、、むしろいつも部班練習している人のほうが多いのかもしれません。 それに、そんな
辛い練習より楽しく乗馬が出来れば良いって人だっているかもしれません。 それで良いんですよ! それ
で、もしも必要性を感じたらそれからだって遅くは無いんですから。 ”正反撞“ができなくたって駈歩できる
人だって沢山いるわけだし。

まあ、考えてみれば乗馬人口のほとんどの人がサンデーライダーである訳だし、楽しく不安なく乗れて馬と
接する事が出来れば満足。 あわよくばたいした苦労もなく上達ができればって思うわけですよね。
ワタシ個人的にはそれでぜんぜんかまわないと思うんですよね!! 乗馬をしてるからって、皆が皆競技会
に出たい訳じゃないし、まさかプロを目指してる訳じゃないんだから・・・・??
そうするとここで終わっちゃう訳で、”正反撞“なんか“クソっくらえ!“ってことになっちゃうわけです。
ただし、このままではけっして上達しないのが乗馬の面白いところなんですね! そうです、何時まで経って
も初級脱出は夢のまた夢ってことに・・・

そこで、本気で初級を脱出したいと思う人達にとって”鍵“になるのがやはり正座速歩ってことになる訳です。

正座速歩は、肩・肘をリラックスし、拳に頼らず、腿や膝で身体を支えることなく坐骨2点で真っ直ぐに座る事
が基本になります。
なかなかこの感覚がつかめない人は、まず常歩での練習が必要になると思います。
肩甲骨を若干近づけ肩の力を抜きます。そうすると肘は自然に体に沿って真下に来ます。肘をやさしく曲げて
拳を定位置にもって来ます。 次に足の力を完全に抜いて鐙に足の重さだけを預ける様にしてみます。 この
状態で常歩をすると肩や肘や拳は馬の首の動きに同調して活発に動き、太腿や膝は馬の動きに一瞬遅れる
為に開いたり閉じたりブラブラ揺れるはずです。

さて、ここからが調馬索の練習になります。 調馬索の練習には出来るかぎり反撞の少ない馬を使いましょう。
正反撞で反撞を腰の動きでかわそうとしている人を良く見かけますが、これでは騎座は保てないばかりか脚や
拳の硬直を招きます。 
正座速歩で、上に突き上げられると言う思いが強すぎるとついついかわそうとしてしまいがちなのですが、要は
イメージの問題で、オシリが馬の動きと共に下に落ちる・沈むっと言う感覚で、その動きに逆らわない事が必要
になります。

調馬索の練習では、まず手綱を伸ばしてサドルホルダーを持ちます。ただしあまりしがみ付かないように肩・肘
は相変らずリラックスした状態を保ちましょう。 同様に脚全体も完全に力を抜いておきます。 その状態で正
座速歩をしてみます。 お尻が下に落ちて行く状態をイメージしてみましょう。 この状態では脚は力を抜いて
いるので太腿・膝・足首はブラブラ踊るはずです。 オシリが鞍と一緒に下に沈む感覚を感知し得たら、今度は
膝の後側にほんの少しだけ力を入れて膝の揺れを押さえます。 するとオシリが沈む力が脚全体に伝わり、
同時に下へ滑り落ちるようになって来ます。 この練習を10〜20鞍も続ければかなり感覚的には養われる
と思います。

それでもまだ感覚的にわからない人は・・・、同様の練習で真っ直ぐに座らずに若干後ろへ寝てみる事です。
後傾姿勢は本当は良くありませんが一つの事を習得しようとする為には様々な練習方法があってもかまわな
いと思いますので! さて、後傾姿勢をとるとお尻と鞍はビタッとくっ付きます。 下へ沈む感覚がよく分る思
います。感覚が掴めたら徐々に身体を起こして行きオシリと鞍がケンカを始める直前で止め、又少し後ろへ、
徐々に体を起こす、を繰り返しましょう。 慣れるにつれて身体は真っ直ぐに座れるようになるはずです。

さてさて、いかなる練習方法があるにしても、短時間で覚えようとするには個人レッスンが必要になって来ます。
焦らず地道に練習しましょう!!