駈 歩


乗馬を始めるに際して当面の目標はこの”駈歩が自由に出来るようになりたい!” っと、たいていの人は
思うはずです。
なんせ駈歩はダイナミックでスピード感があって、何よりも見ていて格好良いし早く”ああなりたい!”って思
うわけです。

ウチの場合、ウチで乗馬を始めた人には比較的早い段階で駈歩は経験してもらう事にしています。 だいた
い10鞍以下で。 それは如何なる状況でも乗り手がパニックになるようなことを避けたい為の配慮を含んだ
ものでもあるのですが、10鞍を超えたあたりからは毎回レッスンの中に駈歩を入れる様にしています。

◇ 駈歩の練習
駈歩の最初の練習ではもちろん調馬索を使用します。 そして常歩から簡単な扶助で、もしくはインストラク
ターの声で駈歩をしてくれる馬を使用します。 乗り手は何もせずにまずは駈歩の動きに慣れなくてはなりま
せん。
まずは足を踏ん張らずに真っ直ぐに座ります。足を踏ん張るとその分だけオシリがドンドンとはねてしまいま
す。 始めのうちはお尻が多少熱くなるかもしれませんが鞍を後ろから前へ磨くような感覚が良いでしょう。
慣れてくればお尻と鞍がいっしょに動く感覚が養われてきます。 次に拳ですが、駈歩の時馬はバランスを
取る為に首を大きく前後に動かします。 手綱でコンタクトを取る為には肩・肘を柔軟なバネのように使い
動きについていくことが必要になります。 

ここまで身体が覚えるまでは調馬策での練習が必要です。

いよいよ1人で駈歩!!

◇駈歩の発進
始めは必ず”輪乗り”で練習しましょう!! ”輪乗り”のほうがスピード・テンポ・リズムが安定します。
駈歩の発進は”常歩”から行います。

・発進の扶助
両手綱を若干緊張させ内方手綱で方向を指示します。
外方脚を後ろへ引き、内方脚で腹部を圧迫します。
もしもそれでダメなら両脚で圧迫します。
それでもダメなら外方脚で軽打!

以上が教科書どうりですが、基本は基本として頭に入れておきますが、あまり杓子定規にならず、要するに
乗り手が求めている”駈歩“をしてくれれば良い訳ですから。 馬によっては外方脚を引いてやさしく圧迫する
だけで駈足してくれる馬も居るわけで、そんな馬にあえて内方脚でグイグイやる必要はないと言う事です。

どちらにせよ、初めのうちは簡単に駈歩してくれる馬で練習する事が望まれます。 

・発進が上手く行かない場合
駈歩発進が上手く行かない場合で良く見かけるのが、乗り手が力が入ってしまい前傾して手綱を早く弛めて
しまうような状況です。 このような場合には間違いなく速歩になってしまいます。 そしてそのまま更に駈足さ
せようとするとドンドン速歩が早くなりついにはロケットのような駈歩になってしまったりします。
このように駈歩をさせたいのに速歩になってしまった場合には、ただちに常歩に戻し間髪を入れずに駈歩の
扶助を与えます。 

・駈歩が続かない場合
始めのうちは駈歩を思いどうりに続けさせるのはけっこう大変です。 駈歩はしてくれるがすぐにサボって速歩
になってしまう。と言う事が一般的だとは思います。
それは騎座の硬直が大きな原因の一つだと思われます。一朝一夕にはなかなか上手く行きませんが、イメ
ージとしてはブランコに乗ってるようにリラックスして座りやさしく押してあげるような感覚です。
駈歩の維持は内方脚での推進です。ワンステップ進むたびにお尻が沈み、脚がリラックスしている分だけ踵も
下に下がり、お尻が後ろへ戻るタイミングで脚を使います。 最初のうちはワンステップ進む毎に駈歩発進を
するような感覚です。 上達するにつれ脚はそれほど一生懸命に使わなくともしっかりと座っているだで駈歩を
続けてくれるようになりますし、そうなれば脚の使い方は本来の、”必要な時に必要な強さで必要なだけ”という
使い分けが出来るようになりますから!!

いざ、楽しい乗馬ライフ!!