常  歩


 今更な〜んで常歩なんだ・・・などとは言ってはいけません。 
やっぱり常歩は基本中の基本なんですから! 常歩の練習の大切さを理解するにはそこそこ鞍数を
こなさないと理解できないのかもしれませんが。 
 まあ、もっとも常歩の練習を意識してじっくりやる事を心がけているとしたらその段階でけっこう上達
している様な気も致しますが・・・ 乗馬クラブに通われている方々は、その置かれている環境によって
自分の意思で出来る事と出来ない事、いつも部班でしか練習ができない人など、様々な状況で技術の
向上を目指さざるを得ません。 
 あ〜あ、ここがじつに辛いところなのですね〜!!
 でも、どんな環境のもとにいたとしても、技術向上の為に出来る事はイッパイありますから!!

◆発進〜→馬をリラックスさせる事
 まず馬を馬場に連れ出します。 それから乗馬の方法はさておき馬に乗ります。 鐙をはき準備が出
来次第馬のお腹をポンポンと蹴っていざ発進! えっ! ”馬のお腹を蹴る!“ もしもいつも馬のお腹
を蹴って馬を動かそうと思っている人がいたとしたら、明日からそういう概念は忘れてください!基本的
に、馬を蹴って動かすって事はないんです!  脚の扶助と言うのは単なるサイン、合図である事を理解
してください。 ですからやさしければやさしいほど良いのです。

 そこで、発進するときの脚の操作は・・・
 まずは静かに座ります。そして脚の付け根・腿・膝・足首をリラックスさせます。 普通の人はこの状態
で”ふくらはぎ”・”くるぶし”あたりが馬のお腹と接するはずです。 もしもその接触を感じられない人が居
るとしたら、まだ脚全体が硬直しているか、鞍が大きすぎるのかもしれません。 鞍の大小の問題は、自
分の鞍を持つ以外の解決方法はありませんが、自馬を持っている人は別にして、馬を持ってないのに自
分の鞍持つこともね〜んじゃないの? ってところですか! 
 話を戻します。 ”ふくらはぎ””くるぶし”あたりでの接触を感じられたらいざ発進です。 馬のお腹を若干
圧迫しつつ、つま先の位置が変わらないようにして足首を上下に動かす事で馬のお腹をゆすってください。
上手く行けばたいした力も要らずに馬は動き出すはずです。 もちろん脚で圧迫する力やゆすり方はその
馬によって異なることは当然ですが、基本的にはやさしい扶助を与えてみて、馬の反応によってその強さ
に変化を与えて行きます。 
 さて、ここでよく見かけるのが、馬がなかなか動かないからと言って脚を後ろに引いて扶助を与える人が
いますが、これは大きな間違いです。(後日別項目にて説明致します。)

 あなたの馬が歩き出しました。 最初の5分ほどは馬をリラックスさせる事だけに神経を使ってください!
従って、脚は使わず手綱は緩めて必要最低限の方向の指示程度に止めてください。 リラックスした馬が
大きな歩幅でゆったりと歩くのを感じてください。
 あっ、勘違いしないで下さいよ。 ここまでがウォーミングアップではありませんから。 

◆脚を使って馬を活発に動かす事
 馬がリラックスしているのを感じられたらここからが本番です。 今度は手綱を緊張させ、脚をどんどん
使って馬を活発に歩かせます。 ここで問題なのが脚の使い方です。 なんやかまわず馬を歩かせようと
してぐいぐいやるのが脳じゃないんですってば! 要は脚を使うタイミングなんです。 脚を使うタイミング
はよくブランコを押してる自分に例えられます。 ブランコを押してる自分を想像してみてください。 必要
最小限の力で最大の力を発揮する、アレなんですよ。 脚の操作の大きな目的はもちろん馬を前進させ
る事にある訳ですが、脚を操作することによって馬の後ろ足(ともあし)を前へ大きく踏み込ませる事で活
発な動きを促す訳です。 
 そこで問題はタイミングになる訳ですけど・・・・・いやだな〜! 教えたくないな〜! だってさ、ウチだって
とりあえず乗馬クラブな訳で、こういう事を騎乗料もらって教えるわけじゃない! ここで書いちゃったらもし
かして誰も来なくなっちゃうかもしれないし・・・
 ん〜、どうせここまで書いちゃったんだし、しょうがないから教えちゃうか!

 脚の使い方は先ほども書きましたが、発進の時の要領で足首を柔軟にして行います。 常歩してる馬の
肩の動きに注目してください! 馬の
右肩が出たときに左脚を、左肩が出たときに右脚を使って下さい。
馬が常歩しているときの足の運びを理解している人は良くおわかりになる事と思いますが。 このタイミン
グで脚を使うと、脚を使った側の後ろ足が次の瞬間に踏み込んで来ます。 これが上手く出来ると、必要
最小限の脚の力で馬を活発に歩かせることがで来ます。
 もちろん脚の使い方は、必要なときに必要な力で必要なだけ使う事が基本にはなりますが・・・・・

 これで終わりではありません。 馬が元気よく活発に歩き出したら、蹄跡の直進運動はやめ、輪乗り・巻
乗り・蛇乗りなどを頻繁に手前を変えて行ってください。 もしも出来るならば前肢(まえあし)旋回や、斜め
横足、肩内などを行うとより効果的なのですけど。 

 この運動を10分ほど行うと、馬は充分に温まりますし、血液の流れも良くなり、あなたの脚の扶助に対し
ても気を使うようになってる事と思います。

 この練習、諦めずに続けて行うと本当に良い練習なんだから!!

 さ〜てっと、これからいよいよ速歩です!!